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法人にかかる罰金等の取扱い、損金算入について解説

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さいたま市浦和の中小企業の経営パートナー、税理士法人新日本経営です。

 

法人におけるさまざまな手続きは期限があり、その期限内に、必要な手続きをしないと罰金が科せられます。

以前のコラムで役員の登記について触れたことがあります。

参考記事>>>
「株式会社の役員任期は長くても10年!続ける時は登記が必要です」
「取締役の任期の決め方|長くするメリット・デメリット」

会社法では株式会社は取締役の任期が定められています。会社の設立の際、定款にその期間を定めます。

最長10年と言う期間を選択することが出来るので、最近では任期が切れていることに気付かず、何年か経過してしまっていた・・・なんてこともあるのではないでしょうか。

そういった場合に発生した罰金。法人ではどのように取り扱いが定められているか、損金にできるのか解説します。

 

法人ではなく個人宛の罰金?

遡って登記をする場合、「過料」という罰金が科されることになります。

会社法では、登記を怠った場合、会社ではなく代表取締役に過料を科すことになっています。

つまり、社長宛にその通知が過料の通知が届くことになります。

同じように、交通違反で従業員などが罰金を取られるケースもあるでしょう。この場合もその従業員が違反を犯しているので、その従業員に罰金が科されることとなります。

 

個人宛の罰金等の取り扱い

さて、この過料や罰金等を会社の経費として費用にしても良いのでしょうか。

社長や従業員である個人に対して請求が来ているので、会社の経費として良いのか悩むところです。

個人で負担すべき支出を会社で支払っていた場合には、みなし給与として課税されてしまいます。

給与として取り扱う場合には、社長は定期同額給与以外となり損金不算入、従業員も源泉徴収を行わなければならない、という問題が発生します。

 

罰金の法人税法の取り扱い

法人税法では、以下の通り記されています。

法人がその役員又は使用人に対して課された罰金もしくは科料、過料又は交通反則金を負担した場合において、その罰金等が法人の業務の遂行に関連してされた行為等に対して課されたものであるときは法人の損金の額に算入しないものとし、その他のものであるときその役員又は使用人に対する給与とする。

参考条文:法人税 基本通達 「第6款 罰科金」9-5-12 

つまり、『法人税の計算上損金としては取り扱わないが、給与としても課税しなくて良い。』ということです。

 

まとめ

会社としては、負担した罰金等は損金として取り扱うことが出来ないので、持ち出しが発生することになります。

交通違反などは、度々する従業員と、そうでない従業員では不公平感を抱く種になる可能性もあります。それらの取り扱いには会社内でしっかりとルールを作る必要性があります。

 

 

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