さいたま市浦和の中小企業の経営パートナー、税理士法人新日本経営です。
個人の方からご相談があったとき、副業が忙しくなってきたのでこれを機会に独立しようと思っているといった相談や、このままサラリーマンと副業を両立したら税金はどうなるか、といった相談が多く感じます。
サラリーマンと個人事業主では税金の計算方法や納税の手続きが異なります。それぞれの立場で解説します。
サラリーマンと個人事業主が得る所得とは
個人事業主とサラリーマンに共通する税金は所得税と住民税ですが、所得税の元となる所得について説明します。
所得は得る方法によって分類されており、サラリーマンは「給与」、個人事業主は「事業」として分類されます。
税法上では上記以外に「利子・配当・譲渡・不動産・一時・退職・山林・雑」と所得が分けられます。
サラリーマンの給与所得は「給与収入-給与所得控除」で計算され、給与所得控除は給与所得の額によって定められています。
詳しくはこちら>>>国税庁「NO.1410 給与所得控除」
一方、個人事業主は事業で得た収入から必要経費を指し引いて計算します。
必要経費とは、明確な決まりがありませんが事業に必要な費用であれば計算上差し引くことができます。例えば、仕入代(売上原価)や家賃、賃金、減価償却費などが挙げられます。
詳しくはこちら>>>国税庁「No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)」
個人事業主の所得の計算について
個人事業主が所得を計算する際の、サラリーマンと比べてどんな違いがあるか説明します。
必要経費が計上できる
先に挙げた通り、個人事業主は必要経費の情報が必要で、収入から差し引くことができます。
商品の仕入れ代金はもちろん、事務所を賃貸しているのであれば地代家賃が発生します。
もし、自宅で仕事をしているなら家賃の一部を経費として計上できる場合もあります。通信費や電気代も同様に考える事ができますが、按分割合はよく考えて計上するようにしましょう。
青色申告ができる
個人事業主は確定申告をおこないますが、開業時に青色申告承認申請書を提出し、規定の条件を満たすことで青色申告ができます。
特典として、青色申告控除や配偶者の給与を経費にできる青色専従者給与などがあります。事前の手続きや要件がありますので、該当するか確認をしてください。
個人事業税が発生する
事業をしている個人に課せられる税金に個人事業税があります。個人事業税は地方自治体に納める税金です。
収入から必要経費などを差し引き、一定の税率をかけた金額が個人事業税となり、納付は8月と11月の年2回です。詳しくは各地方自治体のホームページを参照してください。
サラリーマンと個人事業主の申告の違い
申告や納税方法の違いについても確認しましょう。
サラリーマンは年末調整
サラリーマンは会社が毎月の給料から所得税を源泉徴収しているため、ご自分で所得税や住民税の申告手続きをする必要はありません。
年末に年末調整をおこない、1年間の源泉所得税額の過不足を調整します。
申告や納税に関わることは会社が手続きをしてくれますので、自身で手続きをしたことがない方もいるでしょう。
しかしながら、サラリーマンであっても確定申告が必要な場合もあります。例えば、副業で20万円を超える収入があったり、土地など不動産を売ったりした時です。
こちらの記事ご参照ください>>>「確定申告が必要な人」
また、高額な医療費がかかった年は、医療費控除を利用して確定申告をすることで税金の還付が受けられることもあります。
確定申告をした方がお得な場合もあるので、ご自分が利用できる控除があるか一度調べてみると良いかもしれません。
個人事業主は確定申告
個人事業主は毎年1月1日から12月31日までの事業所得を翌年の3月15日までに確定申告をすることが義務付けられています。
税務署の窓口や税理士会が開催する説明会に赴いてご自身で作成、申告することもできますし、郵送や電子申告「e-TAX」でも可能です。
個人事業主の確定申告は税理士へ依頼する
サラリーマンと個人事業主では、納税や申告が異なります。
サラリーマンから個人事業主に転換した方は今までやったことのない税金の案内が来たりして、戸惑うことも多いでしょう。
せっかく独立をしたのに、税金のことばかり考えて本業に影響があるなら、税理士など専門家へ依頼を検討することも良い判断です。
サラリーマンの方も、ご自分が確定申告をした方が良いか判断できかねることがあれば、税理士へご相談ください。
税理士法人新日本経営は確定申告のご相談も受け付けています。お気軽にご連絡ください。
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