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消費税の非課税と免税は何が違う?具体例を挙げて解説!

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さいたま市浦和の会計事務所、中小企業の経営パートナー「税理士法人新日本経営」です。

消費税は「消費」に広く課税し、原則として国内における商品やサービスの取引は消費税の課税対象となります。

しかし、商品やサービスの取引でも、「消費」といったことが概念に馴染まない取引や、本来はかかるはずの取引であったとしても社会政策的配慮に基づくものに関しては非課税取引となります。

ここではどういったものが非課税取引に該当し、免税取引とはどういう風に異なるのかについて解説します。

『非課税取引』の分類

消費税の非課税取引となるものは以下の2点となります。

・消費税の性格から課税対象とすることになじまないもの
・社会政策的な配慮に基づくもの

上記の2つのいずれかに該当するものが非課税取引の対象となります。

しかし、消費者に広く負担を求めるといった観点から、非課税取引を広範囲にするわけにはいきません。

また事業者の事務負担の面からみると、非課税取引が多ければ多いほど、課税・非課税判断が煩雑になり、正確な計算や申告が困難になります。

そのため、現在の非課税項目は限定列挙されており、それ以外の取引は課税取引となります。

非課税取引に該当するもの
1.土地の譲渡、貸付
2.有価証券、支払手段の譲渡など
3.利子、保険料など
4.郵便切手類や印紙の譲渡など
5.商品券などの物品切手類の譲渡
6.住民票や戸籍謄本の行政手数料など
7.国際郵便為替、外国為替など
8.社会保険医療など
9.介護保険サービスや社会福祉事業など
10.助産に関するサービスなど
11.埋葬料、火葬料
12.一定の身体障害者用の譲渡や貸付など
13.一定の入園料、授業料など
14.教科用図書の譲渡
15.社宅の貸付

 

参考:No.6201 非課税となる取引|国税庁

 

非課税と免税の違い

消費税を課税しないものとして、非課税取引のほかに免税取引といったものがあります。両者は課税されないという意味では同じでは、事業者に与える影響はまったく違います。

 

例えば不動産業者が土地を仕入れし、それを整備して、売ったとします。

土地の譲渡は非課税なので、売上に対する消費税はゼロ、仕入れに対する消費税もゼロとなり、この事業者は納税する必要がありません。

しかし、土地を売るには広告宣伝やその他の諸費用等の経費がかかります、その際に、売上に対する消費税がゼロということは、経費分の消費税を控除するところがなくなってしまいます。

これによって、非課税売上に対応する課税仕入の消費税は、事業者の自己負担となってしまいます。

 

これに対して、輸出免税取引の場合はそのようにはなりません。

輸出免税取引の考え方は「ゼロ税率」による課税取引とされるため、課税仕入れに対する消費税を控除することができます。

つまり、免税取引の場合は課税仕入の消費税が事業者の負担になることがないということになります。仮に、事業者の売上の全てが輸出であるとすると、課税仕入分の消費税は、全額を国から還付されることになります。

 

不課税とは何が違うのか

ここまで非課税と免税の違いを述べてきました。では、同じように消費税がかからない「不課税」と何が異なるのでしょうか。

消費税には課税用件があり、4つの要件があります。

(1) 資産の譲渡等に当たるか
(2) 国内で行う取引であるか
(3) 事業者が事業として行う取引であるか
(4) 対価性のある取引か

以上の4つの要件を満たして、ようやく課税対象と判断され、そのあとに課税・非課税・免税の分類に分けることになります。

つまり不課税取引とは課税対象外取引となるので、根本的に非課税取引や免税取引と異なります。

参考:No.6209 非課税と不課税の違い|国税庁

 

まとめ

消費税法は一見、すべてのものに課税しているのかと勘違いしやすい税法です。

ですが今回紹介した通り、消費税の正確に合わないものや社会政策上課税しないものは非課税として、輸出品等は免税として課税されません。これらの内容と違いをしっかりと知ることによって、有利な申告ができるようになります。

税法の申告は「知らなかった」は通用しません。正しい知識を身につけて、適切な申告をしていきましょう。

 

 

 

 

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