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社長が高級車を会社で買うときの税務リスク|減価償却はどうなる

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さいたま市浦和の会計事務所、中小企業の経営パートナー「税理士法人新日本経営」です。

 

企業が取得する固定資産の多くは時間の経過や使用によって価値が減少することを前提としています。

そのため税務上は「減価償却」という方法により、取得価額を一定期間にわたって費用化していきます。

しかし世の中には、時間の経過によって必ずしも価値が下がらない資産も存在します。むしろ希少価値によって価格が上昇するケースもあります。

では、そのような資産は減価償却の対象になるのでしょうか。

今回は近年話題になることも多い「希少価値の高い高級外国車」を例にこの問題を考えてみましょう。

 

「価値が上がる資産」は減価償却できないのか

ある社長が店舗巡回用の車両を高級外国車に変更することを検討していたとします。

その車両は販売台数が非常に少なく、中古車市場では新車より高値がつくこともあるモデルだったらどうでしょうか。

このようなケースでは、「価値が上がる可能性のある資産を減価償却することに違和感がある」と感じる方もいるかもしれません。

実際、税務上には「時の経過によりその価値の減少しない資産」は減価償却資産に該当しないという考え方があります。

代表的な例として挙げられるのが、名器として知られるバイオリン「ストラディヴァリウス」です。

ストラディヴァリウスは製造から200年以上が経過しても価値が下がるどころか上昇しており、減価償却資産には該当しないと判断された事例があります。

では、希少価値のある高級外国車も同じように扱えるのでしょうか。

 

通達が想定している「価値の減少しない資産」

税務上の取扱いは国税庁の通達で一定の考え方が示されています。

そこでは「古美術品、古文書、出土品、遺物など歴史的価値または希少価値を有し、代替性のないもの」が「時の経過により価値の減少しない資産」と整理されています。

この考え方は平成26年の通達改正以前から基本的に変わっていません。

ポイントは単に希少価値があるということだけでなく、
● 長い年月を経ても価値が確立している
● 歴史的・文化的価値がある
● 代替性がない
といった要素を備えている点です。

つまり、通達が想定しているのは主として美術品や骨とう品の世界であり、一般的な事業用資産とは性格が大きく異なります。

 

自動車は「価値の減少しない資産」といえるのか

ここで改めて、自動車という資産の本来の性質を考えてみます。

自動車の基本的な機能は人や物を運び泥を走行することです。

しかし現実には、
● 経年により性能が低下する
● 構成部品が劣化する
● 使用によって機能が低下する
といった事情があり、時間の経過とともに価値がげ称していくことは社会通念上明らかといえます。

確かに近年の中古車市場では気象モデルの価値が上昇するケースも見られます。

しかし、それは市場環境や需要の影響によるものであり、ストラディヴァリウスのように長期間にわたり価値の上昇が歴史的に確立している資産とは性格が異なります。

このため自動車を「時の経過により価値の減少しない資産」と認定することは、実務上きわめて難しいと考えられます。

結果として、希少価値の高い高級外国車であっても、原則として減価償却資産として取り扱うことになるでしょう。

 

もうひとつ注意「役員賞与認定」

もっとも高額な車両を会社が購入する場合には、別の税務リスクも存在します。

それは事業との関係性が乏しいと判断された場合、役員賞与と認定される可能性です。

特に
● 社長の趣味性が強い
● 業務上の必要性が説明できない
● 実際使用状況が不明確
といった場合には、税務調査で問題になることがあります。

したがって高額車両を会社で取得する場合には、
● 事業での使用目的
● 実際の利用状況
● 社内での管理方法
などを整理しておくことが大切です。

 

まとめ

希少価値のある資産であっても、すぐに「価値の減少しない資産」と判断されるわけではありません。

税務上のこの考え方が認められるのは、主として美術品や骨とう品など、長い年月を経ても価値が確立している特殊な資産です。

自動車の場合は本来の機能や経年劣化の性質から見ても、原則として減価償却資産として扱われることになります。

ただし、高額な車両を会社で取得する場合には、事業との関係性が問われるケースもあります。購入を検討されている場合は、事前に税務上の取扱いを確認しておくことが大切です。

 

高額な資産の購入は、税務上の判断が分かれるケースも少なくありません。気になる点がある場合は、事前に顧問税理士へ相談することをおすすめします。

 

 

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