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税理士法人新日本経営コラムシリーズ第3弾「中小企業経営者のための失敗しないDX」の3回目です。
「海外ではDXが進んでいる」と聞くと、多くの経営者は「IT人材が豊富だから」「資金力があるから」といった理由を思い浮かべるかもしれません。
しかし、実際の海外中小企業のDXを見ていくと、日本との違いは必ずしも技術力や予算の差ではありません。
2025年版中小企業白書や海外調査データから見えてくるのは、DXに対する「考え方」や「位置づけ」の違いです。
今回は、海外の中小企業がDXをどのように捉え、どの段階から取り組んでいるのかを、日本の現状と比較しながら整理します。

海外ではDXは「特別な施策」ではなく「前提条件」
OECDやEU諸国の中小企業調査を見ると、海外ではデジタル化が「やるかどうかを検討するもの」ではなく、「事業を続けるための前提条件」として扱われていることが分かります。
会計、受発注、顧客管理といった基幹業務については、早い段階からクラウドサービスの利用が進んでおり、紙や属人的な管理に依存する企業の割合は年々低下しています。
一方、日本の中小企業では、2025年版中小企業白書でも示されている通り、デジタル化の初期段階にとどまる企業が依然として多く、業務の一部を効率化するためのツール導入にDXが限定されがちです。
この差は、IT技術の有無というよりも、デジタルを経営のどこに位置づけているかという意識の違いによるものと言えるでしょう。
データを「集める前提」で業務を設計している
海外の中小企業に共通して見られる特徴の一つが、業務を進める段階から「後でデータとして活用する」ことを前提に設計している点です。
製造業、建設業、運輸業といった現場型の業種であっても、進捗や稼働状況、コストといった情報を蓄積し、経営判断に使える形で整理することを重視しています。
これはAIや高度な分析ツールを使っているからではありません。まずは数字で状況を把握できる状態をつくり、そのうえで改善を重ねていくという考え方が根付いている結果です。
日本では「現場が回っているから問題ない」と判断されがちな部分も、海外では「見えていないこと自体がリスク」と捉えられる傾向があります。
DXは「経営者の仕事」として扱われている
もう一つの大きな違いは、DXを誰の役割として捉えているかです。海外では、DXはIT担当者や現場任せの取り組みではなく、経営者自身が関与すべきテーマとして位置づけられ、トップダウンが主流です。
どの数字を見たいのか、どこに無駄があるのかを経営者が考え、そのためにデジタルをどう使うかを決めています。
日本では「詳しい人に任せる」「後回しにする」といった対応になりがちですが、海外の事例を見ると、DXを経営の延長線上に置くことで、結果的に大きな投資をせずとも業務改善や競争力向上につなげていることが分かります。
まとめ
海外の中小企業のDXが進んで見える理由は、最新技術を使っているからではありません。
DXを「特別な取り組み」ではなく、「経営を続けるための前提」として捉え、データを活用できる業務設計を行い、経営者自身が関与している点にあります。
日本の中小企業においても、海外と同じことをそのまま真似る必要はありませんが、DXの位置づけを見直すことは、これからの経営を考えるうえで重要なヒントになるはずです。
◆第1回:DX|DXとは何か?中小企業経営者が最初に知っておくべき本当の意味
◆第2回:DX|日本の中小企業のDXはどこまで進んでいるのか
◆第4回:coming soon・・・
◆第5回:coming soon・・・
参考:SME Digitalisation to manage shocks and transitions|OECD
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