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新日本経営コラム

クラウド会計の時代、会計事務所との付き合い方も変わる

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さいたま市浦和の会計事務所、中小企業の経営パートナー「税理士法人新日本経営」です。

近年、クラウド会計ソフトの進化やAI技術の普及により、経理業務の自動化が急速に進んでいます。

「仕訳も請求書作成も全部ソフトがやってくれる」といった声も聞かれ、会計事務所の必要性を疑問視する方も増えてきました。

しかし、これからは“会計事務所が不要”になるのではなく、“付き合い方が変わる”時代に入っています。

会計ソフトが進化しても、税務判断はAIには難しい

クラウド会計ソフトの利便性は確かです。

簿記の知識がなくても、画面の指示に従うだけで仕訳が作成でき、帳簿が完成し、申告書類も出力できるようになってきました。しかし、注意したいのは「すべてが正しく処理有れているのは限らない」いう点です。

たとえば、家事按分が必要な支出や、事業と私用が混在する経費、税務上の取扱いが微妙な取引については、最終的な判断をAIに任せるのはリスクがあります。

これらの判断をAIに完全に任せてしまうと、将来的に税務調査で否認されるリスクもあります。

また、税法は毎年のように改正され、特例の適用条件や新しい控除制度が追加されます。

ソフトは情報を処理するツールに過ぎず、「今、自社にとってどの制度を使うべきか」の判断には、専門的な知見が欠かせません。

 

会計事務所は「数字を作る場所」から「数字を活かすパートナー」へ

こうした背景から、会計事務所の役割も大きく変わりつつあります。以前は、帳簿を預かって試算表を作り、決算書と申告書を作成することがメインでした。

ところが今、クラウドの普及によってデータはリアルタイムで可視化されるようになり、会計事務所の役割も「経営の相談役」へと変化しています。

たとえば月次の試算表をもとに「今月の利益と来月の資金繰りの予測」を立てたり、「この利益水準なら役員報酬を増やしてもいい」などの判断材料を提供するなど、経営に役立つアドバイスが期待されています。

また、補助金や助成金、金融機関とのやり取りなど、財務面のサポートも会計事務所の強みです。単なる「税金の専門家」ではなく、経営全体のパートナーとしての関係性が求められています。

 

経営者自身も“数字に強くなる”チャンス

クラウド会計は、経営者が日々の数字にアクセスできる環境を整えました。従来は「決算が終わるまで自社の利益がわからない」という状態が珍しくありませんでしたが、「毎月の利益をリアルタイムで確認できる」時代へとシフトしています。

この環境を活かし、会計事務所と連携して月次のモニタリングを行えば、利益の着地見込みや納税準備、節税対策を事前に行えるようになります。

「今の利益が出ているうちに何をすべきか」を考えることができれば、資金繰りにも余裕が生まれ、経営の精度は格段に上がり、“数字に強い経営者”になれます。

また、会計事務所は「数字の読み方」「指標の見方」など、経営者が会計に強くなるための支援も行っています。単に業務を任せるのではなく、学びのパートナーとして付き合うのも選択肢の一つです。

 

人とテクノロジーをどう組み合わせるか

AIやクラウドの進化は、作業の自動化だけでなく、経営判断にかける“時間と質”を高めるチャンスでもあります。単なる業務効率ではなく、「数字をもとに人がどう動くか」がこれからのポイントです。

テクノロジーで得られる情報を、どう使い、どう判断するか。その部分にこそ、人間の知恵や経験が生きてきます。会計事務所の価値は、まさにこの「判断」と「提案」にあると言ってよいでしょう。

 

まとめ

クラウド会計の普及により、会計事務所との付き合い方は確実に変わってきています。

かつてのように「資料を送って終わり」ではなく、数字をリアルタイムで共有し、経営の状況に応じて適切なアドバイスを受ける——そんな“経営の伴走者”としての付き合いが、これからのスタンダードです。

自社に合ったクラウド環境の整備、数字に基づく経営の強化、そして信頼できる会計事務所との連携。この3つを柱にすることで、経営の不安をチャンスに変えることができるはずです。

今こそ、「テクノロジーと人」の最適な組み合わせを考えるタイミングかもしれません。

 

 

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