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副業を認める企業が増えている中、「社内副業」の導入を進める企業も同様に増えてきています。
企業は本業である業務で給与を支払い、社内副業の報酬も支払うことになります。
では、社内副業の報酬は「給与所得」となるのでしょうか?給与所得となるのなら源泉徴収が必要になります。どこで線引きをすべきなのでしょうか。
社内副業とは
まず副業は、本業以外の仕事で副収入を得ることを指します。勤め先の会社以外の業務をして収入を得ることが一般的です。
それに対し、「社内副業」とは、社内において本来所属している事業部や部署とは別に、社内にあるほかの事業部や部署の業務に携わることを指します。
社員のスキルアップであったり、モチベーションの向上などメリットも多く、昨今導入している企業が増加しています。
報酬の源泉徴収はどうなる
では、報酬の取扱いについて確認しましょう。
社内副業であるならば報酬は給与とみなされず、源泉徴収は必要ではない、と思われるかもしれません。
通常、起業と従業員は雇用契約を締結し、給与を支払います。それとは別に他部署等で業務をおこなうにあたり、企業側と従業員側で業務委託契約を締結することもあります。
この業務委託という名称から従業員にとっては事業所得とし、源泉徴収が不要と判断してしまうかもしれません。
しかし、その判断は早々で業務の実態に基づき、徴収の有無を判断することなります。
業務の実態を見て源泉徴収を判断する
まず事業所得と給与所得の違いを確認します。
<事業所得> <給与所得> (最高裁昭和56年4月24日判決) |
この基準に照らして社内副業の報酬については総合的に判断します。
例えば、社内副業先で企業側が指揮命令や用具供与等をしていたり、その部署の従業員と変化なく業務をしている場合は給与所得として判断され、源泉徴収が必要となります。
一方、指揮命令や用具供与等もなく、本人が成果物を企業側へ引き渡している場合は、事業所得となり源泉徴収が原則不要となります。
まとめ
社内副業の報酬における源泉徴収は業務の実態に基づき判断することになります。
安易に源泉徴収は不要と判断はせず、従業員と企業側でよく話し合い、業務実態を確認しておきましょう。
もし、事業所得として報酬を受け取り、その額が20万円を超えた場合は確定申告が必要になりますので注意してください。
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