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令和5年10月以降に新設した会社は、いつからインボイス登録できるの?

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さいたま市浦和の会計事務所、中小企業の経営パートナー「税理士法人新日本経営」です。

 

インボイス制度が始まって免税事業者であった個人事業主はこれを機会に法人成りをして、インボイス登録をしようか考えている方もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は令和5年10月以降、新たに会社を設立した場合における適格請求書発行事業者の登録について特別ルールをご紹介します。

会社を設立して適格請求書発行事業者の登録をしたいけど、いつから発行事業者としてみなされるのか、取引先にはどう案内して良いのか確認しましょう。

 

適格請求書発行事業者の登録とは

まず、大前提として適格請求書発行事業者の登録を受けることができるのは、課税事業者に限られます(消法57の2①)。

適格請求書発行事業者でないと、いわゆるインボイス対応の請求書を発行することはできないため、取引先は支払った消費税について差し引くこと(仕入税額控除)ができません。

すると、消費税を納めなくてはいけない会社は、適格請求書発行事業者と取引した方が有利となるため、BtoBの取引が多い免税事業者の場合は、取引の幅が狭まることや、取引金額の引き下げが予想されます。

 

設立初日からインボイスの登録をするには

自社の業界を鑑みて、本来は免税期間である設立1年目から適格請求書発行事業者の登録を受けようか…とお悩みの社長も多いかと思います。

その場合、登録時期についての特例があります。

 

新たに設立された法人が免税事業者の場合、事業を開始した日の属する課税期間の末日までに、課税選択届出書を提出すれば、その事業を開始した日の属する課税期間の初日から課税事業者となることができます(消法9④、消令20 一)

また、新たに設立された法人が、事業を開始した日の属する課税期間の初日から登録を受けようとする旨を記載した登録申請書を、事業を開始した日の属する課税期間の末日までに提出した場合において、税務署長により適格請求書発行事業者登録簿への登載が行われたときは、その課税期間の初日に登録を受けたものとみなされます(消令70 の4、消規26 の4、基通1-4-7、1-4-8)。

 

つまり、令和5年10月1日以降に設立した免税事業者である法人は、その最初の事業年度が終わるまでに「課税選択届出書」と「適格請求書発行事業者の登録申請」を提出すれば、設立初日からインボイス対応事業者とみなされるということです。

≪新たに設立された法人等の登録時期の特例≫
①令和5年11月1日に法人(3月決算)を設立
②令和6年2月1日に登録申請書と課税選択届出書を併せて提出
③その法人が免税事業者である場合
国税庁インボイス制度に関するQ&A「新たに設立された法人等の登録時期の特例 問11」を参照して作成

補足すると新設合併、新設分割、個人事業者の新規開業等の場合も同様です。

また、個人事業者が法人を設立して事業を開始する場合(引き続き個人事業者として事業を継続する場合を除きます。)は、新たに設立された法人としての手続に加えて、個人事業者としての廃業の手続(「事業廃止届出書」の提出)が必要となります。

インボイス番号の通知が間に合わない場合

設立の初日に遡って適格請求書発行事業者とみなされる上記の登録時期の特例ですが、この場合どうしても初日には登録番号の通知が間に合わないことが予想されます。

こういった場合の対応策について、国税庁から留意事項としてお知らせがありました。

以下のような方法でインボイス制度に対応することが可能です。

・事前にインボイスの交付が遅れる旨を先方に伝え、通知後にインボイスを交付する
・通知を受けるまでは登録番号のない請求書等を交付し、通知後に改めてインボイスを交付し直す
・通知後にすでに交付した請求書等との関連性を明らかにした上で、インボイスに不足する登録番号を書類やメール等でお知らせする

取引先へご案内漏れがないよう注意しましょう。

 

まとめ

インボイス制度施行後の新設法人のインボイス登録について解説しました。

新設法人を設立して間もないタイミングで、適格請求書発行事業者になるかどうかの選択をするのは困難なことも多くあるかもしれません。

登録時期の特例を利用すれば、判断するための時間が少し増えます。御社にあった選択ができるよう、慎重に考慮しましょう。

 

税理士法人新日本経営では創業期のお客様のサポート体制も整っております。

ひとりで抱えるのが難しいと思ったら、ぜひご相談ください。

 

参照:国税庁インボイス制度に関するQ&A「新たに設立された法人等の登録時期の特例 問11」

 

 

 

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