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ギグワーカーとは?待遇改善と税務上の注意点について

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さいたま市浦和の会計事務所、中小企業の経営パートナー「税理士法人新日本経営」です。

「ギグワーカー」という働き方をご存じですか?

先日、厚生労働省が「ギグワーカー」の待遇を改善するとの報道がありました。

様々な働き方があるいま、人手を必要とする経営者の方に向けてギグワーカーの働き方について、それに伴う事業者への影響など注意点等をご紹介します。

 

ギグワーカーとは?

ギグワーカーとはフリーランスの一種で、インターネット上のプラットフォームを経由して単発で仕事を行う人のことを言います。

有名なものだと、ウーバーイーツの配達員が例にあげられます。

ギグワーカーの収入は所得税及び消費税の課税対象となり、所得税については原則としてプラットフォーマーとギグワーカーとの間に雇用関係はなく、給与所得には該当しないものとされています。

参考:国税庁HP 「ギグワーカー等に係る課税の在り方について」

ギグワーカーは現在、個人事業主とみなされ労働基準法の対象から外れていますが、厚生労働省は2024年度中にも、労働者としてみなすための指針を公表するとのことです。

 

労働者とギグワーカーの違い

労働者とギグワーカーは、契約内容や支払い内容、保険等に異なる点があります。

法律上の労働者(従業員)は雇用契約の下に、給与が支払われます。

また社会保険に加入し、企業と従業員の折半で負担します。

 

ギグワーカーは業務委託契約の下、報酬が支払われます。

国民健康保険に加入し、全額ギグワーカーの自己負担になります。

 

また、企業の指揮管理下におかれているかどうかということも、労働者か否かを分ける大きな違いのひとつです。

 

最低賃金の適用や有給休暇の付与は労働基準法上の労働者を対象としているため、現行だとギグワーカーはこれらの制度をうけることができません。

待遇が改善されれば、労働トラブルを減らせると期待されています。

法律上の労働者と異なる点を下記にまとめました。

法律上の労働者   ギグワーカー
雇用 契約 業務委託
給与 支払 報酬
企業と折半 健康保険料 自己負担
必ず加入 労働保険 任意加入(11月から)
あり 有休、残業代 なし
企業の指揮監督下 働き方 自分の裁量

 

ギグワーカーの待遇改善で事業への影響は?

短時間・単発で働けるギグワーカーが増えることで、人手不足の緩和や日本全体の賃上げも期待されているようですが、ギグワーカーが労働者とみなされれば、経営における負担は増えてしまう側面もあります。

主に考えられる影響について確認しておきましょう。

 

給与等

残業代や有給休暇など、適切に管理し支払いをしなければなりません。状況によっては現在の業務委託契約の報酬支払額より負担額が増えることもあり得ます。

 

消費税

現在、ギグワーカーの収入は消費税の課税対象となっています。それに対し、労働者への給与には消費税が課税されません。仮に、ギグワーカーへの税込み報酬額と同額を給与として支払った場合、消費税の仕入税額控除ができないためその分の費用負担が増えます。

 

社会保険料

雇用契約となれば、加入者と雇用主で社会保険料のそれぞれ半分を負担する必要があります。また労災保険も加入が必須ですので、法定福利費が増加します。

 

まとめ

ギグワーカーはスポットでの人材確保が必要な場合などには大きなメリットもありますが、今後の展開を把握し、正しく制度を理解していないとトラブルを招く恐れがあります。

雇用するとコストがかかるから…といって、実態にそぐわない業務委託契約を結んだ場合、労務面はもちろん、税務上にも問題が発生します。

税務調査で雇用と判断され給与認定された場合のペナルティなど、興味のある方はこちらの記事もお読みください。

新日本経営コラム「外注と雇用の違い、税務上の留意点」

今の契約で問題ないか心配な方や、これからの人材確保の方法を検討される方は是非、専門家にご相談ください。

 

 

 

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