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通勤手当は課税されるの?支給ルールをおさらい

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さいたま市浦和の会計事務所。中小企業の経営パートナー「税理士法人新日本経営」です。

 

2023年夏、政府の税制調査会の答申により、「通勤手当」を所得税の課税対象とすることが検討されていると分かりました。

現時点では、給与所得者に通常の給与に加算して支給する通勤手当や通勤定期券などは一定の限度額まで非課税となっています。

あらためて通勤手当の支給ルールについておさらいしましょう。

通勤手当とは

そもそも通勤手当とは、従業員の通勤にかかる費用を会社が手当として支給することを指します。

求人の募集要項にもよく記載されており、法律で定められて支給されていると思っている方も多いかもしれません。

しかし、労働基準法などで定められているわけではなく、あくまで福利厚生としての手当になっています。

 

通勤手当と交通費の違い

通勤手当と間違いやすいものに交通費があります。

両社の違いとしては業務上で必要な移動にかかる経費かどうかがあげられます。

通勤手当は、従業員がオフィスまでの移動にかかる費用を補填する目的で支給されます。

交通費は業務上、取引先への移動や外回りなどにかかる費用を指します。交通費は会社経費の立替精算となりますので所得税の対象になりません。

 

課税となる通勤手当とは?

通勤手当が課税対象になると話題ですが、実は現時点でも、一定額を超えた通勤手当については課税の対象となっています。

平成28年度の税制改正により通勤手当の非課税限度額の上限額が 10 万円から 15 万円に引き上げられ、改正後の1か月当 たりの非課税限度額は、次のようになりました。

区分 課税されない金額
改正後 改正前
①交通機関又は有料道路を利用している人に支給する通勤手当

1カ月当たりの合理的な運賃等の額
(最高限度150,000円)

1カ月当たりの合理的な運賃等の額
(最高限度100,000円)
②自動車や時点派などの交通容疑を使用している人に支給する通勤手当 片道55km以上 31,600円 同左
片道45km以上55km未満 28,000円 同左
片道35km以上45km未満 24,400円 同左
片道25km以上35km未満 18,700円 同左
片道15km以上25km未満 12,900円 同左
片道10km以上15km未満 7,100円 同左
片道2km以上10km未満 4,200円 同左
片道2km未満 (全額課税) 同左
③交通機関を利用している人に支給する通勤用定期乗車券 1カ月当たりの合理的な運賃等の額
(最高限度150,000円)
1カ月当たりの合理的な運賃等の額
(最高限度100,000円)
④交通機関又は有料道路を利用するほか、交通用具も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券 1カ月当たりの合理的な運賃等の額と②の金額との合計額
(最高限度150,000円)
1カ月当たりの合理的な運賃等の額と②の金額との合計額
(最高限度100,000円)

引用元:国税庁「通勤手当の非課税限度額の引上げについて」より税理士法人新日本経営が作成

 

非課税となる限度額は、通勤のための運賃・時間・距離等の事情に照らして、最も経済的かつ合理的な経路および方法で通勤した場合の通勤定期券などの金額です。

新幹線や特急列車を利用した場合の運賃等の額も、その通勤方法や経路が「最も経済的かつ合理的な経路および方法」に該当する場合には非課税の通勤手当に含まれます。

しかし、グリーン料金は最も経済的かつ合理的な通勤経路および方法のための料金とは認められず非課税とならないため注意が必要です。

一定額を超える部分の金額は、通勤手当や通勤定期券などを支給した月の給与の額に上乗せして所得税および復興特別所得税の源泉徴収を行う必要があります。

参照:国税庁「No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当」 

 

まとめ

通勤手当の支給について確認をしました。

サラリーマン増税と危惧されている通勤手当の課税ですが、まずは現時点での通勤手当を正しく理解して、所得税の源泉徴収・納付漏れのないよう気を付けましょう。

 

 

 

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